能登半島地震への支援活動報告〜モレーンの災害支援室(MDAT)について〜
2024年1月1日の能登半島地震の影響により、被災者の方々は避難所での生活を余儀なくされています。
避難所で発生した感染症に対しては、感染された方と感染されていない方で部屋を分ける必要がありますが、避難場所の状況によって難しいケースもあるようです。
こうした事態にモレーンは、感染リスクの広がりを未然に抑えるための感染症対策製品を含めた物資支援を行っています。
避難所での感染症対策を支援
モレーンには、被災地の感染制御をアシストするためのチーム「MDAT (Moraine Disaster Assistance Team」が存在します。
災害支援チーム「MDAT」の対応
災害発生からのMDATの対応の一部をご紹介します。
・1月1日(月)
地震発生から2時間で東京本社にモレーン災害支援チーム・MDATを設置。
現地の感染管理認定看護師に電話・メールで連絡、必要物品の確認を行う。
・1月3日(木)
MDATが物資とともに現地に入り、往復を繰り返す。
被災地を支援するオフィシャルチームとも連携し、物資を災害支援拠点までお届け。
被災地での最大の問題は「断水」
震災後の大きな問題は「断水」「排水」です。
避難所は密集した環境であり、トイレにおいては手洗いもままならず、感染が広がりやすくなっています。
避難所で問題となる主な感染症は
・新型コロナ感染症
・インフルエンザ
・感染性胃腸炎(ノロなど)
以上の3つが複合的に多発します。
水が使えない、流せない状態に対し、当社は以下の製品を被災地に提供しています。
支援物資の詳細
① 簡易トイレ
水が使えない、流せない状態に対し、排泄物を固めて汚染拡大を防ぐ簡易トイレを提供。
・水がなくても使用可能
・排泄物を固めて汚染拡大を防ぐ
・バッグで封じ込め、臭いも防止
② ボディワイプ
お風呂が使えない課題に対して、全身を拭くことができるボディワイプを提供。
・全身に使用可能
・クレンジング成分に加え、保湿・保護成分を配合
・肌に優しい中性
・失禁、尿もれ、便のなどの汚れに対し、1ステップで洗浄、保湿、保護
③ 環境除菌ワイプ
環境汚染の課題に対して、環境除菌ワイプを提供。感染性胃腸炎対策として、トイレ清掃や嘔吐処理で使用されています。
・水がなくても使用可能
・高い洗浄力、除菌能力(塩化ベンザルコニウム)
・ノロウイルス(マウスノロウイルスおよびネコカリシウイルスを代替で使用)に対する減少データあり。
「災害の備えを考える機会に」医療従事者向けウェビナー開催
2024年1月23日、本活動を踏まえ、医療従事者向けに「能登半島地震の感染制御について」
ご紹介するウェビナーを開催し、参加者の皆様から下記のご感想をいただきました。
「被災後の状況の一部を知ることができ、支援する側の準備も必要であることが分かった」
「災害時を想定した院内感染対策、長期間の断水を想定した災害用の備蓄を考える必要性を感じた」
「避難所生活では感染症の発生を想定した早期対応が望まれることを痛感した」
「災害時を想定した物品の備えだけでなく、使い方に熟知しておくことも大事だと思った」
被災地を感染から守りたい。これからもモレーンは活動を続けてまいります。
(※本内容は2024年1月11日時点での能登半島の状況に基づいています。)