JHIサマリー日本語版 2023年12月号、14の最新論文サマリーを掲載中
JHIサマリー日本語版2023年12月号のサマリーを更新いたしました。運営チームおすすめの記事とともにご紹介いたします。
深在性真菌感染症に関する論文を2つ紹介します。
重度のCOVID-19はサイトカインストームによる過剰免疫反応を引き起こすことがわかっており、これを制御するためにステロイドが投与されますが、ステロイド累積投与量の増加は日和見感染症の増加と相関し、そのひとつがCOVID-19関連肺アスペルギルス症(CAPA)です。本研究では、COVID-19肺炎で入院した患者へのステロイド累積投与量とCAPA発症のリスクを評価しています。
●「入院患者におけるステロイドの累積投与量と COVID-19 関連肺アスペルギルス症★★」
Cumulative steroid dose in hospitalized patients and COVID-19-associated pulmonary aspergillosis / D. Ramonfaur, et al.
カンジダ・オーリス(Candida auris)は2009年に日本で初めて報告された酵母真菌種です。近年海外の多くの国で、多剤耐性株による侵襲性感染症(血流感染症等)の事例が報告され、国際的に問題となっています。
令和5年5月1日付けで厚生労働省から関連事務連絡が出ており、日本においても今後注目すべき感染症のひとつです。
●「香港の心臓胸部ユニットのアウトブレイクにおけるカンジダ・オーリス(Candida auris)の広範囲にわたる空気拡散★」
Long-range air dispersion of Candida auris in a cardiothoracic unit outbreak in Hong Kong / T. Didik, et al.
本号には、これらの2報を含め興味深い様々な話題の論文サマリーが掲載されています、一部を下表にて紹介いたします。