JHIサマリー日本語版 2024年1月号/2月号の論文サマリーを掲載中
JHIサマリー日本語版2024年1月号および2月号のサマリー
新生児は母体より免疫(IgA)が移行することである程度感染から身を守ることができますが、それでも免疫系はまだ未発達でありできるだけ感染症に罹患しないようにすることが大切です。
1月号に掲載されました、新生児関連の論文を3つ紹介します。
●「新生児集中治療室におけるメチシリン感性黄色ブドウ球菌(meticillin-sensitive Staphylococcus aureus)の保菌および感染症のサーベイランス★★」
Surveillance on meticillin-sensitive Staphylococcus aureus colonization and infection in a neonatal intensive care unit / L. Mahieu, et al.
●「新生児におけるカテーテル関連血流感染症の治療および予防を目的とした2%タウロリジンロック溶液の使用:実施可能性研究★」
Use of 2% taurolidine lock solution for treatment and prevention of catheter-related bloodstream infections in neonates: a feasibility study / I. Savarese, et al.
●「新生児における中心静脈ライン関連血流感染症の負荷の軽減を図る新規輸液システム」
A new perfusion system to reduce the burden of central-venous-line-associated bloodstream infections in neonates / J.C. Picaud, et al.
また、カンジダ・オーリス(Candida auris)関連の論文も2報掲載されています。医療環境で長く生き延びる本真菌が施設内で広がると大きな問題に発展する可能性があり、今後本邦においても注目すべき病原微生物です。
●「外国から転院してきた重度の感染であったCOVID-19患者に由来したカンジダ・オーリス(Candida auris)の院内伝播と感染制御★★」
Intrahospital transmission and infection control of Candida auris originating from a severely infected COVID-19 patient transferred abroad / E.H. Lee, et al.
●「カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)およびカンジダ・オーリス(Candida auris)に対するオクテニジンおよびクロルヘキシジン浸漬ウォッシュミットの有効性:比較研究★」
Efficacy of octenidine- and chlorhexidine-based wash-mitts against Candida albicans and Candida auris — a comparative study / F. Gugsch, et al.
乾燥表面バイオフィルムは、消毒薬や熱処理に著しく抵抗性を示し、施設内に長期にわたり存続して医療関連感染症(HAI)の伝播に重大な影響を及ぼす可能性があります。
2月号に掲載された乾燥表面バイオフィルムにおける細菌生存率のシステマティックレビューでは24報の論文がレビューに組み込まれています。
●「医療施設の乾燥表面バイオフィルムにおける細菌生存率:システマティックレビュー★」
Bacterial viability in dry-surface biofilms in healthcare facilities: a systematic review / A-J. Schapira, et al.
他にも様々なトピックスが掲載されております、ぜひ、JHIサマリー日本語版(1月号/2月号)をご参照ください。
サマリーの一部を下表にて紹介いたします。