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Date:
2023.09.05
Category:
GAMA blog
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カンジダ・アウリスの制御には表面汚染への対処が鍵となる

英国GAMA Healthcare R&D のブログより転用
2023年7月18日の記事
研究/RESEARCH

カンジダ・アウリス( Candida auris )は、世界中の医療施設にとって重大な脅威となっています。
その理由は明らかになっていませんが、C.auris の保有率は上昇しているようです。
C.auris は環境中に放出され、乾燥した表面で長期間生存することができ、表面汚染が医療施設におけるC.auris の伝播に重要な役割を果たしていることを示すエビデンスがあります。

C.auris は真菌病原体であり、医療施設にとって新たな世界的脅威となっています。
C.auris は複数のクラスの抗真菌薬に耐性を示すことが多く、そもそもの真菌の治療の難しさに加えて重要なことです。
C.auris は診断検査の観点から正確に同定することは困難であり、しばしば誤って同定されてしまいます。
C.auris は院内アウトブレイクの原因として報告される頻度が増加しています。
例えば英国では、大規模かつ高プロファイルのアウトブレイクが、英王立ブロンプトン病院と英オックスフォード大学で確認されています。
世界全体でのC.auris の保有率は上昇しつつあり、これは、検査室から見たこの菌に対する認識が高まり、C. auris の誤認が少なくなったことも一因であると考えられます。
しかし、おそらく抗真菌薬の世界的な使用の増加により、有病率が増加していることも明らかになっています。

C.auris はしばしばヒトの消化管と皮膚に定着します。
このため、C.auris が環境中に排出され、環境表面や共用医療設備の表面が広範囲に汚染されます。C.auris乾燥表面で数週間以上生存する能力があります。
この乾燥表面への付着能力の一部は、乾燥表面にバイオフィルムを形成する能力と関連しています。さらに環境面から見ると、C.auris は一部の消毒薬に対して他の真菌よりも感受性が低いとう特徴があります。

医療施設におけるC.auris の伝播を予防するための国内および国際的なガイダンスでは、さまざまな感染予防策が推奨されています。これには、高リスク患者集団(特に海外で入院した患者)におけるC.auris のスクリーニング、C.auris 患者の他の患者からの隔離、手指衛生への細心の注意および環境表面の消毒と共用医療設備の消毒が含まれます。

C.auris の拡大に対抗するために、いくつかの感染予防策と制御策があります。
以下にいくつかの考慮事項を示します(網羅的なリストではありません)。

C.auris に対して有効性が証明されている製品による頻繁な環境汚染除去。
医療機器の共用品がC.auris のアウトブレイクに関与していることに注意することが重要であり、そのため定期的に環境を汚染除去する必要がある。また、C.aurisに感染又は保菌した患者の退院後にターミナル清掃を行うべきであり、UV-Cなどの自動化技術を考慮すべきである。

-クロルヘキシジンは、C.auris に感染した患者の皮膚の汚染除去に使用できる。
これは患者を「除菌」するものではないが、皮膚のC.auris の濃度を低下させ、一部の研究では交差感染のリスクを低下させることが示唆されている。

-1つの病室(理想的には専用のバスルームがある部屋)で患者を隔離する。

C.auris は世界的に出現しつつある病原体です。
感染患者に対する治療選択肢が限られているため、医療現場でのC.auris の拡散を予防することが、最も重要です。汚染された環境は、医療環境におけるC.auris の拡散に重要な役割を果たしており、環境表面の効果的な汚染除去は、C.auris の拡散を防ぐための戦略の重要な部分となります。

Dr. Phillip Norville

Clinical & Scientific Director, GAMA Healthcare

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